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長万部町立中学校部活動のあり方に関する方針
中学校における部活動は、体力や技術の向上はもとより、マナーや言葉づかい、コミュニケーション力など、学年を超えた人間関係を通じた様々な学びを期待することができます。日頃の練習の成果を大会やコンクール、発表会等で発揮することにより、達成感や充実感または悔しさなどを味わうことは、バランスの取れた人間形成にとって重要な機会だと言えます。また、部活動を通して築いた友情は、生涯にわたって続く財産になることも少なくありません。
一方で、過度の活動による弊害も指摘されており、生徒の心身にとってよりよい成長を促していくためには、部員一人一人に対するきめ細やかな指導とともに、休養日や1日の活動時間などの適切な設定が必要です。平成30年1月にスポーツ庁が示した「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン骨子(案)」では、スポーツ医・科学の観点からジュニア期におけるスポーツ活動時間に関する研究も踏まえ、運動部活動における休養日及び活動時間についての基準が示されました。
また、学校では、授業のみならず、教育の質の向上や様々な教育課題への対応が求められており、平成29年4月に国から公表された教員の勤務実態調査の結果からは、10年前と比較して勤務時間が増加していることがわかりました。とりわけ、中学校の部活動においては、土日に従事する時間が約2倍に増えており、部活動が教員の長時間勤務に支えられている状況が深刻化している実態が明らかになりました。
そこで、本町では生徒の健全な成長の促進と教員の負担軽減を図るため、「長万部町立中学校部活動の在り方に関する方針」を策定しました。中学校においては方針に基づき、校長のリーダーシップの下、部活動の指導内容や方法について検討や見直しが進められ、適切かつ効果的な活動によって、生徒一人一人の心身の成長がもたらされるとともに、教員の負担軽減やワーク・ライフ・バランスを図っていきます。